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健康長寿の実践のために

セルフケアとセルフチェック

人間は自分の老後の生き方を中高年期に選択し、新しいライフスタイルの生き方に自分を切り替える準備をしなければなりません。そのためには次のようなセルフケアとセルフチェックが大切です。
 第一は、こころの基礎づくりです。これを職場や家庭の中で上手にかなえることこそ、中高年期における自己の大切なセルフケアの第一の内容といえます。どのような使命感や生きがいが、生き方の基本となっているかを考えることで、これあってこそ、人は現職を離れても、生き生きと生きられるのです。
 第二は、からだの基礎づくりが必要です。現職を去った後、毎日あるいは週に何回かの定期的な運動が習慣的になされるように、各人がそれぞれに適した運動を探しておくことが大切です。ウォーキングや水泳もそのひとつといえるでしょう。
 第三は、セルフケアとは何かという問いかけです。中高年の時期には、それまでの悪しき習慣によって、何かしらの生活習慣病またはその他の病気が症状を現さないまでも進行しているケースが多くみられます。それを確かめる意味でも、この時期に積極的に健康診断や人間ドックを受けましょう。
 第四は、セルフチェックの実践です。体重の毎週1回の測定、血圧の家庭内測定、脈拍の測定、不整脈のチェックなどです。また平素と同じ運動量で脈拍が増えたり、歩いたり人と話したりするときに動悸や息切れが感じられるかなどです。そして、尿や便の時折の観察など、これらのセルフチェックがなされてこそ、今現在だけでなく、その後に続く老後の生活が心身ともに生き生きと過ごせるようになるのです。


備えあれば憂いなし

今後、どのような健康障害が生じるかを正確に予測することは困難なことです。したがって今後生じる問題に対応するには健康問題に関する知識と対応について、あらかじめ情報を得ておきましょう。まさに「備えあれば憂いなし」です。
 一般的に今後予想される健康障害としては以下のようなことが考えられます。
① 現在治療中の病気の進行
② 新たな病気が発症する:脳血管障害、心臓血管障害、悪性腫瘍、重症感染症、うつ、認知症など
③ 思いがけない自己:転倒、骨折、交通事故など
④ 身内や親しい人の病気や死
⑤ その他、健康を障害する内的・外的要因
⑥ 加齢に基づく脆弱化
例えば、動脈硬化に関連する脳血管障害や心臓血管障害では、それらの進行や発症を助長する危険因子の修正が有効です。高血圧、脂質異常症、糖尿病、肥満、喫煙、過剰な飲酒、運動不足、ストレスなどに対する生活習慣の改善や薬物療法を適切に行っていくことが大切です。
 また、悪性腫瘍の発症は加齢とともに増していきますので、定期的な健診を受けることで早期に発見することが重要です。健診で発見された悪性腫瘍は、症状や兆候が現れてから診断されるものより予後がよいことは明らかです。特に悪性腫瘍の家系であるとか、すでに悪性腫瘍の既往歴がある人では注意しましょう。
 そして、うつや認知症は高齢化した社会では避けがたい健康障害です。うつは様々な環境要因やいろいろな病気を伴って生じますが、しばしば認知症と間違われます。そして認知症にうつが合併することも稀ではなく、この場合はうつ病の治療によって著しく状態が改善されます。


Dr.池田義雄 健康長寿のための肥満・糖尿病セルフコントロール 健康ダイヤルとは 無料プレゼント 主な生活習慣病 予防・改善 リンク集