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わが国では男女ともに世界トップクラスの平均寿命を達成するまでになっている中で、長寿であっても何らかの病気を発症したり、老弱することで、健康に暮らせていない方が実は多いのが現状です。
「長寿=幸福」と単純に言い切ることもできません。平均寿命の中には、要介護など「不健康な期間」といわれる時期も含まれているからです。
そこで、今注目されているのが「健康寿命」という考え方です。一般的な「平均寿命」とは異なり、「介護を必要とせず自立して生活できる期間」を指します。わが国の100歳以上の方をみると、直近の2016年の統計では、約65,700人と報告されていますが、このうち自立している方は2割、寝たきりの方は4割、要介護支援の方は4割と報告されています。このように、自立できない、寝たきりになってしまう生活は、ご本人、ご家族ともに辛いことです。また、自立した生活ができない方が増えていくことは社会にとっても大きな負です。
そのような背景から、単に長寿であるだけでなく、「いかに健康で過ごすことのできる期間を長く保つか」ということが、今の日本における喫緊の重要課題になっています。
高齢になっても心身の障害がなく、いつまでも自立した生活を送ることを「サクセスフル・エイジング(成功加齢)」と呼びます。サクセスフル・エイジングには3つの要件があります。1つ目は「病気や障害がない」ということ。2つ目は「なるべく高い身体能力や認知機能を維持するということ」。そして、3つ目は「人生への積極的な関与」、すなわち社会貢献も含めて生きがいを持って社会に積極的に参加するということです。
これら3つの条件がそろった生き方がサクセスフル・エイジングです。分かりやすく言えば、「豊かな歳の取り方をする」ということができます。